ここ数年、私たちの日々の生活にも仕事にも、先が見えない長い時間がありました。
そして、その変化に対応しながら私たちは過ごしてきたわけですが、そんな中、私の周りには新しい道へと踏み出す何人かの人達がいます。
今回のご依頼はその中の一人、フィットネスクラブでインストラクターをされている方です。
フィットネスで働く彼女は、コロナ渦中でそれまでの仕事に大きな打撃を受けました。レッスンがすべて中止になり、動こうにも動けない状態が続きました。
現在はコロナ以前よりレッスンが増え大忙しの日々ですが、また何が起こるかわからない、そういった状況に備えておきたいとご自分のレッスン室を開設することになりました。
日本ではまだ珍しいシルクサスペンションが行えるプライベートレッスン室です。STUDIO FEVE スタジオフェブはその改装と家具の製作やインテリアコーディネートを請け負うことになりました。
既存建物の図面をお借りして梁の大きさやスパンを確認、天井裏の状態を鑑みながらシルクサスペンションをどこにどのように設置できるかを検討しました。ダウンライトの配線や全館空調の設備の配管、天井を吊っている軽鉄下地もあり、天井裏を調べ、既存の梁に設置できるか、または梁を新たに設置するのか、それ以外の方法はあるかなど様々な検討を行ったうえで、最適解をさがします。方針が決まったところで工務店に工事をお願いしました。
今日は、そのシルクサスペンションを設置する工事の日でした。既存のダウンライトをはずし大工さんが天井裏の状況を確認、新たに取付けする点検口の位置を墨出しします。
粉塵が舞うのを最小限にするため、今回は機械を使わずカッターやノコギリで天井の石膏ボードを少しずつ丁寧に切断していきます。
上を向いて行う作業は、なかなかに大変です。天井内の梁に金物を設置し、そこにシルクサスペンションをつるします。体格のよい大工さんが乗ってもびくともしません。よかった!
使用しないときは、天井点検口を閉じておけばOKです。
無事に設置できてほっとしました。
さて、次は家具の製作、設置までを行います。完成したら、ようやく個人レッスンスタジオ始動開始でしょうか。私もシルクサスペンションやってみたい、楽しみです。
STUDIO FEVE(スタジオフェブ)は、東京多摩の西の端、日の出町で古さを活かすモノづくりをしています。里の風景が残る集落の片隅にある小さな古い小屋で建築設計、DIYサポート、古材家具製作などを行っています。